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The government and citizens' reaction to COVID19, in NZ

  • cogy.net
  • May 24, 2020
  • 7 min read


Report for overseas readers, particularly in Japan




はじめに:

ュージーランドでは現在、約1000人の新型肺炎への感染が確認され、死亡者2名、入院患者が16名。全国で一斉にロックダウンに入ったのが3月26日0時、二週間が経ったところです。(4月10日に執筆)


なんと、NZ住民のほとんどは、政府の対応に満足しています。以下でこの様子を一般住民の視点から紹介します(私は医療従事者ではありません)。


通貨に関しての記述ですが、NZ1ドル=100円と簡易換算して記述しました。為替相場(1ドル=60円)とは食い違いますが、NZ内で収入と支出の両方を行う上では、この方が感覚的に近いことに加え、換算しやすいのが理由です。

ニュージーランドは、オーストラリアの東に位置する島国で、緯度的には日本と似た位置にあります。形や大きさは日本と似ていますが、人口密度は20分の1です。主に農業を営み、観光業も大きな柱です。



アラートシステム:

NZでは、4段階アラートシステムを使って、状況が知らされています。しかし、このシステムは、ロックダウンに入るほんの数日前に発表されました。もっと早ければさらによかったのですが、そこは無い物ねだりとしましょう。

レベル1:500人以上の集会は禁止

レベル2:老人や合併症の可能性のある人は、自宅待機が好ましい。自宅勤務を勧められる。

レベル3:感染者が出た学校を閉鎖。図書館などの公共の場所を閉鎖。Healthcare でも、non-urgent なものは、延期することが望ましい。

レベル4:通称ロックダウン。essential workers 以外は全員自宅待機





経過:


2月27日、一人目の感染者確認(イランからの帰国者)。

3月1週目、緊張感無し。地方自治体主催の大規模イベントも「中止しません」と発表された。

3月2週目、感染者数が増えるにつれ、徐々に緊張感が高まり、週末に開催予定だったイベントもキャンセルになる。

3月3週目、1日で感染者数が2倍以上に増えるなど、危機感が高まる。個人レベルでも、地方へ避難などのオプションが話され始める。

3月21日、4段階アラートシステムが発表され、その時点では「レベル2」であると発表。この時から「レベルXX」という言葉が共通認識として頻繁に市民の会話に使われるようになった。

3月23日、レベル3であると発表があった。そして2日後にレベル4になるので準備するように指示された。

3月26日午前0時、レベル4、ロックダウン突入。期間は最短で四週間とされる。

4月10日(執筆時)、感染者1283人、2人死亡、16人入院中。死亡の二人は既往症あり。


新たに見つかる感染者は今のところ、海外からの帰国者か、その家族など近い人々、または、今までの感染者から近い人々。誰から感染したか不明なのは(community 感染とはこのことを指すのでしょうか?)全体の2%(プラス、14%は調査中)。非常に大きなクラスターが3つあり、一つは帰国者の家族が通う学校、一つはウエディングパーティ。もう一つはセントパトリックデーという、アイルランド生まれのたくさんお酒を飲むお祭りをホストした飲食店。





NZでのロックダウンとは:


(病院や配電保持など、必要不可欠な活動に携わる場合はもちろん例外)自分のローカル以外は外出禁止。同居者以外と会うときは、2メートルの距離を保つ。外出は、日用必需品の買い物と運動のみ。どちらも自分のローカル内で行うこと。


NZでは、ランニング、自転車、海や川での水泳など、長距離を楽しむ人が多いのですが、これは、わざわざ例を挙げて、自宅近所でのみ行うようにアドバイスされました。




また、身体接触の有無にかかわらず、必要不可欠な活動以外はすべて営業禁止。例えば、私は車椅子の輸入販売をしており、台湾からのコンテナが4月上旬に到着したはずなのですが、食料や医薬品などを優先して輸送するため、車椅子は私の元へは送られず、運送会社が無料でコンテナヤードに預かってくださっています。必需品以外のものも、港など物流の拠点からは引き取るように指示されており、それは、港のスペースをきちんと整理しておくことで必需品の物流をスムーズにするためです。

このように、必需品の供給を最優先とし、それを妨げることはすべて慎むということです。風が吹けば桶屋が儲かるように、先の先まで影響があるのですが、国民皆が理解して、協力している印象があります。



政府の後押し:


『お金のことなら心配するな。とにかく家にいなさい』というのが基本のようです。

ロックダウンになって一般市民が困るのは、収入がなくなること。また、普段通りにできないことから、余計に支出がかさむと予想される。でも、政府の太っ腹な対応により、安心してロックダウンに突入できました。

オンラインでの非常に簡単な申請で、普段フルタイムで働く人は6万円程度/週、パートタイムでも3.5万円/週 x12週間(3ヶ月)分、一括で銀行に振り込まれました。普段は、証明書等、疑いを晴らすための手間がかかるのですが、今回はそのようなチェックも皆無。こうなると、やりくりするために隠れ営業をしようという気持ちもなくなります。

バスは全て無料で運行。ごみ出しも、普段は特別なシールを買わなくてはならないのですが、ロックダウン中はシールなしでも回収してもらえる。家庭での電気使用量が増えると思われるが、電気会社はその分を各家庭に請求しない(ということを耳にしました)。土地にかかる税金もロックダウン中は差しどめ(だそうです。土地を所有していないのでよくわからないのですが)。

四週間の間は経済の全てがフリーズする、という感覚です。



経済への影響:


もともと経済力に長けていたわけではないNZなので、今年はウイルス騒動が収まった後、非常に大変なことになりそうです。


まず、大手の雑誌出版社が倒産しました。もともと紙媒体は営業が難しかったところに、このロックダウンで、政府からの「当面の従業員の給料は国でなんとかするからもうちょっと頑張ったらどうですか」とのオファーも断っての決断でした。


政府の産業部門は、6ヶ月をひとつの目安にして、いろいろな計画、アドバイスを行っています。NZでは旅行業が非常におおきな割合を占めており、今回では早くからダメージを受けていました。また、NZは中小企業が多く、飲食店、食品製造業をはじめ、必需品とされる業種以外は全て、かなりの影響をうけています。


上に記載した3ヶ月間の給料補助に加え、ある一定のクリテリアをクリアする企業には、最高5000万円まで、借り手に好条件で融資するように、政府から銀行に指示があったようで、中小企業は自分の銀行に相談するようにアドバイスされています。

しかしながら、倒産をやむなくされる企業も多いことは否めません。倒産するにも債務の処理や諸手続きなどがあるということなのですが、それも「今やらなくてもいい。6ヶ月時間をかけていいですよ」とのお達しがありました。


会計士など、ビジネス的視点に長けた方々は、長期的な経済への悪影響を心配して、ロックダウンに好意的でないことが多いようです。私は、自身が零細企業を運営しており先の見えない状態であるにもかかわらず、感染がそれほどまでに爆発していないことに、むしろ感謝する気持ちです。




be kind が合言葉化

NZ首相のパーソナリティと国民性:


首相のアーデンさんは、就任当初から「kindnessが世の中を動かす時代がすぐそこまでやって来ている」と口にしていました。実際にそれが、少しずつ国民全般にいきわたりつつあるのを感じます。


2019年3月、イスラム教徒をターゲットにした大量殺人の後
子供を寝かしつけた後、部屋着で国民にメッセージ

ちょうど一年前の3月15日、ニュージーランドに住む者には忘れられない悲しい事件がありました。イスラム教徒をターゲットにした大量殺人です。自国でこのようなことが起きて、多くの人はひどく心を痛めました。それをきっかけに、人種差別は激減し、平和を願う傾向が激増しました。このような素地があって、今回のウイルス騒動でも国民が一致して協力できているのではないでしょうか。


公衆衛生と経済、どちらを優先するか、というのは問題になっていません。人の命が先です。人が大量に死ぬことが経済を上向かせるというアイデアは、ありません。ニュージーランドでは、医療機関が整っていない地域が多く、ICUも全国で176床しかありません。このため、早めに手段を講じてウイルスを閉じ込める策に出たのでしょう。ほとんどの人がロックダウンに賛成だったと感じています。



レポート1、

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